side by cide

[ S ]

[ S ]
====================
”ヴァンパイア” サイモン・ウィリアムズについて
いろいろごちゃごちゃ書いとります。
コメント欄、OPENしますた。
好き勝手書き込んじゃってください
m(_ _)m

(注:ときどき告知の神が降臨して最新情報を放流します)
====================

アーカイブ

  • 啓示

    2012.10.05

    そういえば、サイモンに限らず、啓示的な記憶をもつシリアルキラーは多くて、
    たとえば、20世紀初頭に実在したブルックリンの吸血鬼ことアルバート・フィッシュ。
    強烈なサディズム/マゾヒズムに取り憑かれ、
    拷問の限りを尽くして子供たちを殺し、その血を飲み肉を食らったこの男は、
    神からの啓示により、殺人による伝道を指示されたと主張。
    犠牲者の数は、300人とも400人とも言われているけど正確な数字はわかっていないらしい。

    あるいは、ロンドンの吸血鬼と呼ばれたジョン・ヘイグ。
    5年間で9人の男女を殺してその血を飲むと、
    自宅の地下に作った〈遺体処理工場〉で、硫酸の入ったドラム缶に遺体を放り込み、
    跡形もなく溶かしてしまったそうだ。

    ジョン・ヘイグは、敬虔なクリスチャンの家庭に生まれ育っていて、
    教会の聖歌隊に所属していたりもしたそうなんだけど、
    12歳のとき、手に怪我をして、自らその血を舐めたことで、ある啓示を受ける。
    「この生温かく、しょっぱい、ネバネバした液体は生命そのものだった。
     文明の幾世紀を飛び越え、生き物が人間の血でその体力を養っていた神話の時代に逆戻りしていった。
     おれは自分が吸血鬼の子孫であることを発見した」

    彼は手記の中で、その殺人の動機について、
    「おれが人殺しをするのは、金儲けのためではない。
     ある《崇高な力》がおれに示す心遣いに応えるためにすぎない。」と書き残している。

    これらは勝手な言い訳としか思えないけど、
    そこに彼らなりの《神》が存在していないと、どうして言えるだろう。

    博覧強記の文学者・種村季弘氏は、このジョン・ヘイグについて、
    「誤解を恐れずに言えば、運命の歯車がほんのすこし食い違っていたら、
     この殺人鬼はブレイクのような幻想的芸術家か高位の聖職者になっていたのではあるまいか
     ――そんなことを思わせるほど、回想録は壮大な、ほとんど宗教的性格の力強い光輝を帯びているのである。」
    (『吸血鬼幻想』より)
    と書いていたりする。

    サイモンにも《神》が存在したのかな。
    だとしたら、それはどんな《神》だったんだろう。

      コメント(5)

    [S]さんの名前の由来である
    あの殺人事件の犯人も、
    自分の中に作った「神」を信仰していましたね。
    彼は具体的な名前まで「神」につけていた。
    サイモンは、そんな感じではない。
    何だろう?まだ分からない。

    新米ヴァンパイア 2012.10.05

    自分の吸血衝動そのものを神格化している?
    捕まった時のサイモンの言葉が、
    それを表しているような気がする。
    自分が「ヴァンパイア」であることに
    誇りすら感じているような…。

    新米ヴァンパイア 2012.10.05

    自分では制御できない、説明できない、衝動。
    「神」のせいにするしかない。
    自分でも分からないのだから。

    新米ヴァンパイア 2012.10.05

    サイモンが「永遠」と表現したものの、正体。
    体内を流れる「いのち」。
    過去から受け継がれてきたもの。
    途切れることなく、
    未来へ送られていく「いのち」。
    サイモンの吸血衝動が辿り着いた、
    「神」の居場所。

    新米ヴァンパイア 2012.10.14

    自分の存在証明を探していた、サイモン。
    彼は「命を救いたい」と思いながら、
    命を奪っていた。
    彼が言っていた「永遠に生き続ける『何か』」
    うすぼんやりとは、分かる。

    新米ヴァンパイア 2012.11.27

    Comment

| トップ |